このままで良いのでしょうか。
こんばんわ。2週間ぶりの更新となりました。今日は生産者として個人的な思いを書きたいと思います。
皆さんはスーパーで、このように傷がついたナスが並んでいるのをご覧になった事は御座いますか?
余り無いのではないでしょうか。
よほどの不作が続いた場合は、並ぶことも有りますよね。
では、そうでない場合、このナスはどうなると思いますか?
実は殆どが廃棄処分されます。
ナスも生きています。生産者はわが子のように大切の育て、収穫いたします。
天候不順などでこのようなナスばかりになると生産者の収入は激減するのです。それは悲しい事ですが、同じくらい悲しいのが廃棄処分です。
ナスの花が咲いて約20日後に収穫です。その間、太陽がよく当たるように毎日枝の整理をしたり、追肥したり葉っぱを見て健康状態をチェックしたり・・・・・
毎日毎日、早朝より日没まで畑で野菜のお世話をしていると「情が湧く」のです。
だから、傷ついたナスを廃棄処分するとき、本当に悲しくなります。
いつごろから野菜は美しくなければダメ!となったのでしょうか。
美味しい野菜には「虫」がたくさん寄ってきます。それを農薬で駆除するのですが、美しさを維持する為に大量の薬品を使用します。
確かに、狭い国土で大量の野菜を栽培するのには農薬が必要です。しかし、それでも破棄される野菜も多いのです。
以前にも書いておりますが、農家さんは自家消費する野菜には薬剤を使用しない方が多いのです。
「自分で食べる分は、薬品を使いたくない」
と、お話されます。
私も、同じ思いです。
それとは別に、「このままでいいのでしょうか?」と思うのは・・・・・
食料自給率39%(カロリーベース)
日本は自国で39%しか食糧がまかなえません。世界最大の食料輸入国です。
なのに、傷だついたり虫が食った野菜の殆どは廃棄処分されます。
一部、直売所で安く販売されたり、加工用に買ってくださる業社さんも有りますが・・・
飲食店の残飯も、相当な量です。
そんな自給率の現状で、廃棄処分されるような事がずっと続いても良いのだろうか。
そんな風に考えるのは私だけでしょうか。
今日は、生産者としての思いを書かせていただきました。
賛否は御座いますでしょうが、今一度、日本の食糧に付いてお考え頂きたく思うのです。
エネルギー(自給率8%)・国防・食料(自給率39%)は、国家の安寧を支える3本柱だと私は考えます。
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