次亜塩素酸を軽減する(国際感覚)
こんばんわ。
食品加工の処理工程から次亜塩素酸を軽減しようとする動きが多く見られるようになりました。
食の安全・職場環境改善・温対効果・医療費削減など、次亜から変更することで寄与できる部分があると思います。
昨日は、費用対効果などを書きましたが、今日は国際的にはどのように言われているのかを記事に致します。
坂本史衣先生 学校法人 聖路加国際大学 聖路加国際病院 QIセンター
は以下のように書かれておられます。(抜粋)
次亜塩素酸ナトリウムは不安定な化合物であり、その溶液は、常温においても緩やかに低濃度の塩素ガスを発生しながら分解します。分解する速度は日光(特に紫外線)への曝露、温度、溶液中の重金属や塩類の存在、pHにより影響を受けます。 次亜塩素酸ナトリウム溶液を使用する際に、空気中に塩素臭を感じる場合、空気中の塩素濃度は0.2~3.5ppm(1~10 mg/㎥)程度であると言われています。
では、どのくらいの濃度の塩素に曝露すると人体に影響が出るのでしょうか。塩素をはじめとする人体に有害な物質に人が曝露した場合、影響が発現する空気中濃度の域値を示した「急性曝露ガイドラインレベル(Acute Exposure Guideline Level, AEGL)」というものがあります。曝露のレベルは、AEGL-1からAEGL-3までの3段階に分かれています。
AEGL-1は曝露した人が著明な不快や刺激を感じるが、曝露を中断すれば影響を一過性に止めることが可能なレベル。
AEGL-2は、不可逆的かつ長期的な健康被害を受ける可能性が出現するレベル。
AEGL-3は生命に影響を及ぼすことが予想されるレベルと定義されています。
アメリカ合衆国環境保護庁(Environmental Protection Agency, EPA)は、0.5ppmの塩素に10分間曝露するとAEGL-1レベルの健康被害が、2.8ppmの塩素に10分間曝露するとAEGL-2レベルの健康被害が生じると規定しています。
また、化学物質が人の健康や環境に与える影響について国際的な評価を行っているICSC(国際化学物質安全性カード)プロジェクトは、
10%未満の濃度の次亜塩素酸ナトリウムへの短期的曝露により眼、皮膚、気道への刺激症状が生じ、長期または反復曝露を受けると皮膚感作が起こるとしています。さらに曝露予防策として、取り扱いの際には換気を十分に行い、手袋を着用し、眼の保護を行うよう勧めています。 以上から、空気中への塩素の揮発による吸入毒性や、溶液がこぼれることによる眼や皮膚への曝露を防ぐために、次亜塩素酸ナトリウム溶液は短時間であっても蓋つきの容器に保管することが望ましいと考えられます。
さて、さまざまな研究者や科学者が検証し発表されておられます。
国際的には、上記のような判断であるようです。
現在、コスト面で安く、それなりの効果が見られることで採用されている企業が相当あると思いますが、人体に対する影響が有るのなら、代替で安全なものに移行するのも大切なのかもしれません。
実際に、私も弊社スタッフも工場内に入ると目が痛いです。150ppm程度の溶液で処理をしている工場です。
従業員の方ですら、ゴーグルを装着しないと目が痛いとおっしゃいます。
そうした現状を少しずつでも快適労働環境に変えたいですね。
私達は、「そこまでやるんかい!」と言われるくらい、とことん進みたいと思っております。
連日こちらにお越しになって下さる本当に多くの読者の皆様。
今後も応援の程、宜しくお願い申し上げます。
塩素削減には、こんなアイテムも有ります。youtubeにアップされていましたが、少し古いような気もしますが、一度ご覧になってください。
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